山梨ユニオンは、6月17日、山梨ユニオン長坂自動車教習所(略称 長坂自教)分会長への60歳定年再雇用拒否につき、これを不当労働行為として山梨県労働委員会に不当労働行為救済命令申立を行いました。
■事案の概要
2021年4月30日で定年退職を迎える長坂自教分会長に対し、退職前よりも著しく低い賃金、教習指導員から高齢者講習担当への職種変更、週35時間のパートタイム勤務への変更等、長坂自教分会長にとって不利益な定年再雇用後の労働条件を会社が提示したこと及び異議をとどめたうえでの定年再雇用を希望した長坂自教分会長を会社が拒否したことの2つが不利益取り扱い(労組法7条1号)及び組合への支配介入(労組法7条3号)の不当労働行為に該当するとして、山梨ユニオン及び山梨ユニオン長坂自教分会が救済を求める事案です。
■会社のやることが許されるなら
第1に、このことが最大の問題ですが、労働組合の職場分会長など労働組合役員は定年再雇用にあたって著しく不利益取り扱いを受けることにもなり、同時に組合つぶしがまかりとおることになります。
第2に、希望者全員の65歳までの雇用義務化、という高齢者雇用安定法は実質骨抜きにされ、会社による定年再雇用者の選別を許すことになります。
第3に、今年4月1日より中小企業にも適用された「同一労働同一賃金ガイドライン」が、60歳定年再雇用の有期雇用労働者にも適用されていますが、これをも潜脱することになります。
したがって、山梨ユニオンは、多くの労働者のためにも会社による定年再雇用拒否を許さず、今後、山梨県労働委員会等での闘いを行って行きます。
全国の仲間の皆さん、ご支援をよろしくお願いします。