女性3人が労働組合を結成!雇い止めを撤回!
東京東部労組個人タクシー協同組合葛飾第二職員支部結成
東京・葛飾の個人タクシー運転手でつくる東京都個人タクシー協同組合葛飾第二支部
(池上精一支部長)で雇用されている女性の事務職員3人が、雇い止めの撤回などを
求めて労働組合を結成し、7月11日に組合結成を使用者に申し入れ、その場での団体
交渉で雇い止めの撤回を勝ち取りました。
3人が作ったのは「全国一般東京東部労組個人タクシー協同組合葛飾第二職員支部」
(佐藤さなえ執行委員長)。最大の要求は組合員の雇い止め撤回でした。3人のうち
定年後の再雇用として働いていた白浜組合員は7月4日に使用者である池上支部長に
呼び出され、8月15日をもって雇い止めにすると通告されていました。
その他にも、職員へのパワハラをやめてほしい、有給休暇を法定通りに付与してほし
い、不払い賃金を支払ってほしい、労働条件の不利益変更を撤回してほしい、といっ
た多くの要求を抱えていました。そこで職員3人が東部労組に加入し、組合結成につ
ながりました。
組合結成申し入れでは、組合員3人が東部労組本部スタッフと葛飾地域の労働組合の
共闘組織「葛飾区労協」の三浦議長(東京清掃労組)が同席する中、事務所で使用者
側の池上支部長や他の常務理事らに対し、労働組合結成通知を読み上げ、12項目にわ
たる要求書を読み上げて全員で拍手しました。
そのまま最初の団体交渉という形になり、白浜組合員の雇い止め撤回を中心に労使協
議しました。使用者側は当初、経営状況の悪化を理由に雇い止め撤回をなかなか認め
ようとしませんでした。
しかし、組合員3人は、「高年齢者雇用安定法で少なくとも65歳までは安定した雇用
を保障しなければならないはずだ」、「経営悪化と言いながら新たに職員を採用して
いるではないか」、「20年近くも協同組合のために頑張って働いてきた白浜組合員の
生活や尊厳をどのように考えるのか」と真剣に訴えました。また、法律を守らず、職
員の声に耳を傾けない場合にはストライキなどの争議行為を行うことも辞さないと迫
りました。
その結果、使用者側からの8月15日での雇い止め通告を白紙に戻すことを約束する確
認書を労使で署名して締結することができました。これまで職場で不満や疑問があっ
ても我慢するしかなかった労働者が労働組合を作ったことで手にした初めての「勝
利」です。
女性3人の労組は出発したばかりです。今後、多くの困難が予想されますが、団結の
力で打ち勝っていく決意です。みなさんのよってたかっての支援を心よりお願いしま
す。
〈全国一般東京東部労組書記長 須田〉