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事務局(よこはまシティユニオン)
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CUNN事務局通信(2026.08.24)

目次

闘い

1.地方公務員災害補償基金本部との交渉(全国安全センター公務災害対策プロジェクト)

7月7日、CUNNも連携する全国労働安全衛生センターの公務災害対策プロジェクトが、地方公務員災害補償基金本部との交渉を行った。要請項目は多岐にわたるが、ポイントの一つは「官民格差の解消」。労働基準監督署の調査は十分ではないが、実は各地の基金支部の問題はもっと多い。例えば精神障害のような複雑なケースすら被災者本人や遺族の聴取を基本的に行わない、公務上認定されても補償までに時間がかかることがあることなど。いずれにせよ、ここ数年は春ごろに要請書を提出し、7月に交渉を行うことが慣例化。その場で再回答すると約束したものについても、先日文書回答があった。消防士の息子さんを訓練中の心疾患で亡くなり裁判で勝訴したご遺族も参加。来年はぜひユニオン関係者にも参加を呼びかけたい。

情報

1.「時間外労働等に係る相談・支援及び監督指導を見直します」(8/19厚生労働省労働基準局労働条件政策課労働時間特別対策室)

8月20日、以下のように各紙が報道した。「『残業45時間』一律指導緩和 健康確保には配慮」(日経)、「残業抑制、来月見直し 『一律45時間』指導取りやめ」(毎日)、「『残業は45時間まで」の一律抑制とりやめ 9月から、労基署の指導」(朝日)「『残業月45時間以内』の一律抑制見直しへ…高市首相が規制緩和に意欲・相談窓口も開設」(読売)
元になる厚労省の記者発表は以下のサイトを参照。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_75454.html
添付したのは使用者向けリーフレット。
当然のことながら労働団体は一斉に反発。連合は「時間外労働を推奨する方向での見直しは行うべきでない」とし、全労連も「長時間労働の抜け道を労基署が指南することになる」とし、21日には全労連事務局長が撤回を求める会見を行った。ちなみに法政大の山田久教授は「裁量労働制の見直しといった大がかりな改正をしなくても、いまの制度の枠内で活用できる部分があると使用者側に周知できる」としている。私が本省に確認したところ、各労働局への通達は既に発出しており、それは情報公開請求しないと入手できないとのことなので早速開示を求めることにした。本来はそれを見てから批判をしようと考えるが、時間がかかるのと墨塗が多いことも予想されるので、上記資料に基づいてCUNN事務局長としての見解を以下の通りまとめた。各ユニオンのご意見、取り組みをお寄せください。

① 使用者への「36協定の締結に関する相談・支援の充実」よりも<36協定の従業員への周知>(労働基準法106条)を!

使用者への36協定の適正な締結方法の解説はもちろん重要だが、もっと必要なのはそれの周知。就業規則と同様に、相談者の中には36協定を見たことがない人が少なくない。労働基準監督署が作ったチラシなどで触れられているものの、非常に小さく書かれている。具体例として「常時各作業場の見やすい場所に掲示・備え付ける」「書面を労働者に交付する」、「磁気テープ、磁気ディスクその他これらに準ずる物に記録し、かつ、各作業場に労働者が当該記録の内容を常時確認できる機器を設置する」とある。労働基準監督署に行けば入り口には必ず管内の社会保険労務士の氏名と住所が看板になって宣伝している。社労士の方もインターネットで盛んに宣伝している。使用者へのサービスはそれで十分だ。使用者や社労士団体・中小企業診断士を支援するよりも、まずは法の周知を!ユニオンは上記の周知を積極的に要求しよう。

② 時間外・休日労働時間を「45時間以内」ではなく、「0時間」に近づけるための監督指導と「36協定で定める健康及び福祉を確保するための措置」の実効性の確保、まずは勤務間インターバル制度の法制化を!

 
そもそも一律であろうがなかろうが、残業なしで暮らせるのが当たり前であり労働基準法の精神である。時間外・休日労働の月45時間というのは長過ぎる。時間外労働をなくす、ゼロに近づける事こそが監督署の役割である。ところで、「36協定で定める健康及び福祉を確保するための措置」とは何か。「医師による面接指導」「深夜労働の回数制限」「勤務間インターバルの確保」「代替休日・特別休暇の付与」、「健康診断の実施」、「連続した有給休暇の取得推進」「心とからだの相談窓口の設置」「必要に応じた配置転換」、「産業医等による助言・保健指導」があげられる。なんと36協定には1つだけ書けばそれでOK。監督官がそれらの実施状況を確認すると言っても、あまり現実的ではない。例えば「心とからだの相談窓口」を設けている会社は多いが、ユニオンに来る相談者の中には、会社の相談窓口など絶対信用できないという労働者がほとんど。「医師による面接指導」や「産業医等による助言・保健指導」にしても、実施が義務付けられたストレスチェックで高ストレス者とされた人ですら、面接指導を希望する労働者がほとんどいないのが実態だ。まずは上記の中で最も有効性があると思われる、「勤務間インターバル」の法制化こそが必要だ。

2.「『AIの監督下」は労働者? ギグワーカー保護強化へ 厚労省定義見直し検討」(8/19)

人工知能(AI)を活用しコンピューターから上司のように業務の指示を受けるギグワーカーの保護が問題となっている。厚生労働省が労働者の定義を見直す研究会で議論されることになった。
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-roudou_558547_00032.html(研究会を紹介するサイト、議事録もある)
今の労働者の定義は1985年から変わっていない。近年のAIの普及で、コンピューターのアルゴリズム処理によって企業の上司のように仕事の指示や評価をしているケースがある。国際労働機関(ILO)は6月、ギグワーカーを守る初の国際条約を採択し、批准国は働き手がアルゴリズムによって不当な扱いを受けた場合に再審査を請求することが出来る仕組みなどを整える必要がある。上記研究会の26年7月の会合では出席者から「『指揮命令』という言葉で今まで表現してきたものが具体的に何を意味しているのかを議論しなければならない」といった意見が出た。
(文責 川本浩之)
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