CUNN事務局通信(2026.06.29)
目次
闘い
1.「富士宮市社会福祉協議会 不当降格 配転等損害賠償請求事件 組合側勝利判決!」(静岡ふれあいユニオン)
6月25日、静岡地方裁判所は、富士宮市社会福祉協議会(以下、社協)に対して、社協に働く組合員3名(1名は、退職)らが受けたパワハラを理由とした不当懲戒、配転処分の違法性を認め、慰謝料、休業損害賠償など計約700万円の支払いを命じる判決を言い渡した。さらに、A組合員にたいする第2次配転の違法性も認めた。組合側勝利判決である。
判決は、3名によるパワハラを前提とした懲戒処分手続きは、「人事・労務上の手続きとして極めて杜撰」「懲戒権の濫用」であり、その後の3名に対する隔離措置は、「人格権、名誉権そのほかの権利を侵害したものもの」であり、不法行為に当たると断罪した。加えて、3名が当初、社協に提出したパワハラを認めたとされる始末書については、「原告らと被告の労使関係は対等のものではなく、本件始末書自体が、本件懲戒処分の効果そのものとして提出されたものであると考えられる以上、その提出をもって本件懲戒処分に至るまでの違法が治癒されることにはならず」と言い切っている。
静岡ふれあいユニオンは、社協との闘いは、職場で声を上げる労働者に対して、パワハラをでっちあげて排除しようとする経営側に対する闘いであると捉え、約4年間、裁判で訴えていない日々の社協の問題をめぐって15回以上の団体交渉で闘ってきた。
社協が、その体質上控訴してくることも予想されるが、静岡ふれあいユニオンは、3名と共に、本判決を職場の新たな仲間つくりの強力な武器として活用していく決意である。
2.「ユニオンネットワーク京都・最低賃金賃上げ署名提出と申し入れ報告」(きょうとユニオンから)
6月22日、京都府下のユニオンが加盟する「ユニオンネットワーク京都」は、「最低賃金の賃上げを求める署名」199筆を京都労働局賃金課に提出し、最低賃金に関する申し入れと意見交換を行いました。冒頭、同局労働基準部の賃金指導官に署名を提出した後、意見交換を行いました。
ユニオンネット京都からは
・賃金は労働者とその家族が安心して暮らせる額であるべきだ
・物価の上昇によって労働者の生活は非常に厳しくなっている
・最賃審議会の議事録は例年かなり遅く公開されるが、異議審が始まるまでに、審議会で出た意見の概要などを速やかに公開するべきだ
・改定最賃の発効日が大変遅くなっている。改定で上がった賃金の発効日が遅れることによって実際は大きく目減りしている。10月には発効させるべきだ
・自治体による最低賃金の差により、労働者の流出が起こっている。地方の人口減少が懸念される中、最賃の地方ランク制は撤廃し、全国一律を実現するべきだ
・現在の高市政権は最低賃金をはじめとして、労働者の賃金問題にはほとんど言及していない。最賃上昇により支払に苦慮する中小零細企業も多い。貧困対策の意味でも、中小企業の支援は国が行うべきだ
との意見を述べました。賃金指導官は概ね理解と共感をしてくれたと見受けられました。
また、以下の通り質問。
・京都府における最低賃金改定の影響率はどれぐらいか
・全国の賃金の中央値はどれぐらいか
次のような回答がありました。
・京都府の令和7年度における最低賃金の賃金影響率は27.6%(添付資料参照)
・賃金中央値については各都道府県の労働局データベースを参照してほしい
→「政府統計による中央値」 https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0003171788
(これについて調べたところ、デューダのサイトに統計がありました)
→「民間企業による調査」 https://doda.jp/guide/heikin/median/
今回の申し入れにあたって、京都労働局の担当者は丁寧に対応し、質問にも可能な範囲で答えてくれました。
☆その後届いた分の署名250筆は6/24に追加提出。合計で459筆になりました。
情報
1.「河合楽器に『買いたたき』で初めて公取委勧告」(6/23各紙から)
音楽教室の体験レッスンで、講師らの報酬を据え置いたとして、公正取引委員会は楽器メーカー大手の河合楽器製作所のフリーランス保護法違反(買いたたき)を認定し、再発防止を勧告。フリーランス法は相場より著しい低い報酬を定める行為を買いたたきとして禁じている。2024年11月に同法が施行されてから、買いたたきでの勧告は初めて。同社は24年11月~25年6月に音楽教室の体験レッスンを担当した講師28人の報酬額を30分あたり500円に据え置いた。通常のレッスンに比べて報酬値は3割~7割(報酬は講師の熟練度によって異なる)に抑えられており、据え置きは十数年前から続いていたという。公取委は25年度、同法に基づき2727件の違反行為に勧告・指導をしたが、買いたたきは全体の9.2%に相当する250件だった。
(文責 川本浩之)