目次
闘い
1.最低賃金引上げのための全国署名の要請(全国一般労働組合全国協議会)
添付の通り、「全国一般労働組合全国協議会」から最低賃金引き上げのための全国署名の要請がありました。発行日の後ろ倒しを許さない、ただちに1500円、1700円以上の最賃実現、全国一律制度を求めるものです。なお、集約先は同協議会です。
2.「メキシコで憲法改正、週40時間、残業週12時間まで」
メキシコの国会下院は2030年から週の労働時間を現在の48時間から40時間に制限する憲法改正案を承認した。残業時間も週12時間までとし、最長でも16時間に制限する。上限を超過すれば3倍の給料支払いを企業に義務付ける。これまでも残業時の賃金は週9時間までが2倍、9時間超なら3倍としていたが、上限がなかった。中南米ではエクアドル、チリと並び労働時間の短い国となる。自動車メーカーをはじめ、多くのメキシコ人労働者を雇用する日本企業に大きな影響がありそうだ。首都メキシコシティの日経金融機関首脳は「待ち時間が長くなりがちな専属運転手をはじめ、(賃金が高くなる)労働者自身が残業を希望するのにこちらも甘えていた部分があった。より厳格に残業時間を管理しなければならない」と語る。
情報
1.「最低賃金発効日遅れ是正へ議論」
2月27日、国の中央最低審議会は2025年度の最低賃金の発効日を従来より大幅に遅らせた地域が相次いだことを受け、労使と有識者の代表による協議会で、発効日のばらつきの是正に向けた議論を開始した。労使ともに発効日が想定以上にばらついたとの見解を示し、今後一定の方針を示すかどうか議論をする。「近隣県との過度な競争意識や最下位脱出争いによって高い引き上げが行われた」という指摘を受けて、地方審議のあり方も論点となった。夏に始まる26年度の目安審議までのとりまとめを目指し検討を進める。
2.「問題は格差ではなく貧困だ」(3/2日経、西條都夫論説委員の記事から)
日本経済を巡って、過去四半世紀で非正規労働の拡大や行き過ぎた新自由主義のせいで貧富の差が広がり、昭和時代の総中流社会は過去のものになったと言われるが本当にそうか?2025年12月に厚生労働省が公表した「所得再分配調査」によると、当初所得ではたしかに格差は広がったが、再分配所得ではほとんど横ばいであった。
それよりも問題なのは、貧困リスクである。総務省が2月に公表したエンゲル係数(消費支出に占める食費の割合)は、2005年頃からじわじわ上昇して、25年には28.6%となり、44年前の1981年の水準に近づいた。とくに近年は上げ幅が急で、生きていくための必須の食品の値段が上がり、生活を圧迫される人が少なくない。典型例がひとり親世帯で、しんぐるまざあず・ふぉーらむの小森雅子理事長は「母親一人で小さい子供を抱えながら仕事をするのは相当に厳しい。1食あたりの食費を100円に切り詰めないといけないという切実な声も聞く」という。高市政権に意識してほしいのは、薄く広くではなく本当に必要な層に的を絞って届ける「再分配の効率化」だ。貧困の連鎖や格差の拡大・固定化を防ぎ、社会の健全性を保つために。
3.「企業の格差対策 厳しい目」(2/28日経から)
企業が格差など社会課題にどのように対処しているか、投資家への公表が義務付けられるかもしれない。国内外の機関投資家などでつくる「不平等・社会関連財務情報開示タクスフォース(TISFD)」が、基本的な考え方を示した文書を公表した。開示を求める項目として、最低限の生活を営むに必要な「生活賃金」を支払っているかどうかなどが挙がる。TISFDは24年9月に発足し、運営委員会には米国最大級の公的年金のカリフォルニア州職員退職年金基金や日本生命保険など大手アセットオーナー企業の幹部が参加する。取引先も含めてどのように課題に対処しているかも扱う。「金融市場はトランプ政権の次をすでに見据えている」と関係者は語る。
(文責 川本浩之)