コロナ禍で急拡大!インターネット上のプラットフォームを通して仕事 をしている便利屋さんの声を募っています/プレカリアートユニオン

〈プレカリアートユニオン執行委員長 清水直子〉

プレカリアートユニオンは、コロナ禍の雇用環境悪化に乗じて嘘の求人で労働者をお びき寄せる、バイク便の株式会社ファーストボーイに対し、組合員2名が原告となっ て、労働者性を前提とした未払い賃金の請求訴訟を2020年12月に東京地裁に提 起。

生活関連サービスのプラットフォームビジネス「くらしのマーケット」から一方的 に掲載停止された組合員2名が原告となって、優越的地位の濫用(独占禁止法2条9 項5号)による処分に対する損害賠償を請求し、2021年1月に東京地裁に提訴。

どちらもコロナ禍で拡大する非雇用の労働者の訴訟を組合が全面的に支援していま す。

この間、コロナ禍でフードデリバリーサービスなどのプラットフォームワーカーが急 増するなか、プラットフォームワーカーは、法整備が不十分なまま、不安定な働き方 を強いられています。

プレカリアートユニオンでは、プラットフォームワーカーの現場の声を集め、プラッ トフォームワークの現状と課題を明らかにします。

そして、プラットフォームワーカーが尊厳を持って、安心して働ける環境の実現のた め、政策提言などにつなげていきます。 お知り合いへの転送・転載にご協力くださるよう、お願いいたします。

■ プレカリアートユニオンのブログ(外部サイトにリンクしています。)

https://precariatunion.hateblo.jp/entry/2021/07/08/173830

ウーバーイーツ配達員など、インターネット上のプラットフォームから仕事を受け て働く働き方が増えています。

このような働き方は、ギグワークやプラットフォームワークと呼ばれます。ギグと は、一夜限りのバンドの演奏などをさす言葉で、転じて、単発の仕事をこなす働き方 を指すようになりました。

また、インターネット上のプラットフォームに登録して仕 事を得る働き方であることから、プラットフォームワークと呼ばれます。

コロナ禍で求人が減ったことなどから、ギグワーカー、プラットフォームワーカー が急増しています。配達員だけではなく、一日だけ働く飲食店の店員、買物代行、家 事代行から引越し作業まで、あらゆる仕事がスマートフォンのアプリでギグワーク化 しています。こうしたギグワーカーは、現在約308万人に達し、昨年の5倍に増えたと 言われています。

プラットフォームワークは、新しい就労形態を提供しましたが、同時に様々な問題 も発生しています。  そのなかでも、最も深刻な問題の一つは、プラットフォーム企業による一方的な契 約終了行為です。

プラットフォーム企業は、プラットフォームワーカーがプラット フォーム上に有するアカウントを停止することで、プラットフォームワーカーの稼働 を簡単に停止することができます。プラットフォームワーカーは、このような一方的 な契約終了行為・アカウント停止行為を怖れて、その他の不当な行為に対しても声を 上げられないという状況に置かれています。

このような問題について、例えばヨーロッパでは、EU欧州委員会が、プラット フォーム企業とプラットフォームワーカーの契約関係の非対等性が、プラットフォー ムワーカーの不安定で危険な労働環境を生んでいると指摘し、対等性を確保し透明な 契約関係を実現するための立法を年内に行うとしています。

これに対して、日本では、2020年5月に「特定デジタルプラットフォームの透明性 及び公正性の向上に関する法律」が成立し、プラットフォーム企業にプラットフォー ムの利用を拒絶する場合の条件の開示などを義務付けましたが、現在同法は、楽天市 場などの商品取引のプラットフォームのみに適用されることとされ、労務提供型のプ ラットフォームには適用されません。

また、2021年3月、政府は「フリーランスとして安心して働ける環境を整備するた めのガイドライン」を発表しましたが、プラットフォームワーカーが契約の非対等性 を強いられる原因となっている契約終了場面についての言及はありませんでした。し かし、継続的取引の終了については、「やむを得ない事由」が必要であるというのが 裁判実務上の定まった見解であり、プラットフォームワーカーが安心して働けるため には、その点についての言及が必須であったと言えます。

以上のように、コロナ禍でフードデリバリーサービスなどのプラットフォームワー カーが急増し、私たちが外出しなくてもよい生活を支えてくれている一方で、法律な どは不十分なままで、プラットフォームワーカーは不安定な働き方を強いられていま す。

私たちは、現場で何が起きているのか、プラットフォームワーカーの声を集め、プ ラットフォームワークの現状と課題を明らかにします。そして、プラットフォーム ワーカーが尊厳を持って、安心して働ける環境の実現のため、政策提言などにつなげ ていきます。

具体的な仕事内容と料金、経費と利益率、お客さんからのクレーム対応、プラット フォームビジネスに望むこと・もっとこうなってほしいこと、などをプレカリアート ユニオンまでお寄せください。近く特設サイトを開設する予定です。

それまでは、プ レカリアートユニオン宛てにメールでお送りください→info@precariat-union.or.jp

長坂自動車教習所分会/定年再雇用拒否/不当労働行為救済命令申立書提出/山梨ユニオン

山梨ユニオンは、6月17日、山梨ユニオン長坂自動車教習所(略称 長坂自教)分会長への60歳定年再雇用拒否につき、これを不当労働行為として山梨県労働委員会に不当労働行為救済命令申立を行いました。

■事案の概要

2021年4月30日で定年退職を迎える長坂自教分会長に対し、退職前よりも著しく低い賃金、教習指導員から高齢者講習担当への職種変更、週35時間のパートタイム勤務への変更等、長坂自教分会長にとって不利益な定年再雇用後の労働条件を会社が提示したこと及び異議をとどめたうえでの定年再雇用を希望した長坂自教分会長を会社が拒否したことの2つが不利益取り扱い(労組法7条1号)及び組合への支配介入(労組法7条3号)の不当労働行為に該当するとして、山梨ユニオン及び山梨ユニオン長坂自教分会が救済を求める事案です。

■会社のやることが許されるなら

第1に、このことが最大の問題ですが、労働組合の職場分会長など労働組合役員は定年再雇用にあたって著しく不利益取り扱いを受けることにもなり、同時に組合つぶしがまかりとおることになります。

第2に、希望者全員の65歳までの雇用義務化、という高齢者雇用安定法は実質骨抜きにされ、会社による定年再雇用者の選別を許すことになります。

第3に、今年4月1日より中小企業にも適用された「同一労働同一賃金ガイドライン」が、60歳定年再雇用の有期雇用労働者にも適用されていますが、これをも潜脱することになります。

したがって、山梨ユニオンは、多くの労働者のためにも会社による定年再雇用拒否を許さず、今後、山梨県労働委員会等での闘いを行って行きます。

全国の仲間の皆さん、ご支援をよろしくお願いします。

栃木労働局への要請、セブンイレブン本社への要請/わたらせユニオン

栃木の労働局に対する要請書を添付します。

北関東ユニオン・ネットワークとして、埼玉、群馬もほぼ同じものを提出していま す。

栃木では労働局との意見交換はこの春は見送られました。

埼玉は7月29日に予定しています。 参考に、私たちが加盟する全国一般全国協のコンビニ(セブンイレブン・ローソン・ ファミリーマートとも同じ内容)への要請文も添付しますので、ご参照ください。

■添付書類

2021セブンイレブン本社要請文をこちらからダウンロードできます。

2021年春の共同行動要請文(労働局)をこちらからダウンロードできます。